第9話 マジェリアのフェイク
【場面:鍾乳洞の奥】
(効果音:ゴホン…ゴホン…/咳き込む音)
マジェリアが苦しそうに咳き込んでいた。
ダーク兄「ざまぁみろ。俺たちを逮捕だと?銀河連邦も、落ちたもんだな!」
ダーク弟「兄貴、とどめは俺が刺すぜ……」
その時、マジェリアがふらつきながら立ち上がり、振り向いた。
ダーク兄弟「こ、これは……!」
【効果音:キィィン/マスクの着脱音】
マジェリアの顔には、防毒マスクが――!
マジェリア「……引っかかったな、ダーク兄弟」
(効果音:ズババン/レーザー発射音)
ダーク兄弟「グワァァ……な、なんてこった……」
二人は崩れ落ちた。
マジェリア(マスクを外し、ふぅと息を吐く)
「任務完了、っと……」
(効果音:ピッ/通信起動)
マジェリアは、宇宙空間に待機する「モア2」に連絡を入れる。
マジェリア「こちらマジェリア。ターゲット2名、無力化完了。回収を頼む」
【効果音:シュオォォン/転送装置作動】
モア2「了解。ダーク兄弟、回収完了」
マジェリア「さて……リンバたちは、例の脱獄囚を捕まえられたか?」
【場面:東京・別エリア】
リンバの通信装置が鳴る。
(効果音:ピコピコ)
ゴンズ「こちらゴンズ。マジェリアか?」
マジェリア「ダーク兄弟、片付いた」
リンバ「マジか! よくやったな」
(効果音:ピコピコ/再度通信)
ソリスト「こちらソリスト。あと数分でそっちに到着する」
リンバ「おお、待ってたぜ!」
【場面:空中・ゾナのスポーツカー】
ゾナ「ククッ、空飛ぶ車で大脱走。最高のスリルだな!」
【場面:マジェリアのモア2船内】
マジェリア「……む? なんだあれは? 岩手上空に何か飛んでる……」
ズームすると――
マジェリア「アイツか……例の脱獄犯、ゾナか!」
(効果音:ピピッ/通信)
マジェリア「リンバ、ゾナを発見。現在、岩手県上空を飛行中!」
リンバ「助かる! 位置情報を随時送ってくれ!」
マジェリア「こちらもダーク兄弟を捕まえた借りがある。追尾支援に回る」
リンバ「頼りにしてるぜ」
【場面:上空で合流】
ソリストが小型UFOで登場。
リンバ「ゾナは中尊寺金色堂付近に降りたらしい!」
マジェリア「確認した。間違いない。そちらで頼む」
ゴンズ「行こう、リンバ!」
【場面:中尊寺・駐車場】
(効果音:ブシュゥゥン/UFO着陸)
UFOの登場に観光客が騒然。
観光客「何あれ!?UFO!?」「撮れ!撮れーッ!」
だが、イオの捜査官たちは構わずゾナを追う。
リンバ「いたぞ、奴だ!」
ゾナは、金色堂の前に立っていた。
ゾナ「ようこそ、追っ手の諸君。三対一……面白くなってきたな」
ソリスト(静かに)
「ゾナ、大人しく我々と帰還しろ。イオの時が、お前を待っている」
ゾナ(ニヤリと笑い)
「ふん、無駄なことはやめておけ。捜査官――」
その瞬間、ソリストが息を止めた!
(効果音:ドォン!/空間が揺れるようなエフェクト)
ゾナ「……!? 体が……動かん……な、なんだこれは……?」
【ナレーション】
ついに現れた“時間停止能力者”――クロノ・ソリスト!
脱獄犯ゾナ、最大の危機!
次回予告
ゾナは動けるのか?
止まった時間の中で、過去と未来が交錯する!
新たな追跡劇の幕が開く――